とある会社の色んな恋


つまり、
私と清水の場所が入れ替わったのだ。


私は清水を見上げた。

あぁ…かっこいいな。
エレベーターの階の表示を見つめるそのまなざし。
長いまつ毛に高い鼻。

「ふっ」
清水と目が合った。
彼がにこりと笑うと、つられて私も笑顔になってしまう。
「なに?」
「ううん」


あー!やっぱり好き!


って…
清水にドキドキさせられてちゃダメじゃん!
今日は私がかわいいところを見せて、
清水をドキドキさせなきゃなんだから。
そして、帰り際に……
告白するんだ!

と意気込んはいいけど…


うまくいかず。



かわいいかはわからないけど、
気が利く女子アピールの為、
飲み物を買ってこようとしたら、
履き慣れていない
ヒールの高いブーツのせいで、転びかけ、
清水がとっさに体を支えてくれて事なきを得たり…






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