命の玉
夜半 りな
私は森の中を歩いていた。さっきから疲れと恐怖で足が震えている。
震えがひどくなったらその場にいったん座って足をぱん、ぱんと叩いて再び歩き始める。
さっきから自分の心臓がうるさい。ドキドキしすぎてさらに疲れる。
どれだけ歩いただろうか。いつもはこのくらい歩いたところでそう疲れたりはしないのに、足がガタガタ震えて、倒れてしまいそう。
そんな時だった。
「おじょーちゃーん、こんなところで何してるのかなぁ?」
急に背後から話しかけられて、驚いて腰が抜けてしまった。
首だけで後ろを振り向くと、何人かのお兄さんたちがいた。
「なにもいわないよ!や、やっぱり幽霊だったんじゃ…?」
そう言って背の低いお兄さんがぶるぶるっと震えた。
この人、私を幽霊だと思っているの?そんな怖いなら夜に森になんて来なければいいのになぁ。
「あほなん?こいつ俺たち見て腰抜かしてるじゃんか。幽霊が人間に驚いて腰抜かすか?」
うっ、恥ずかしい…。
でもお兄さんたちがいるって思うと少し安心。
さっきまで一人で心細かったのがすっと消えた。疲れがどっと押し寄せてきて立てなくなった。
するとメガネのお兄さんが私に話しかけてきた。
「君、どうして夜に一人で森にいるの?どこへ行くんだい?」
「・・・」
私は黙り込んでしまった。すると、茶髪の穏やかな表情のお兄さんが話しかけてきた。
「僕たちね、これから幽霊の出るお屋敷にいくんだ。君もどこかに行くのかな…?」
幽霊の出るお屋敷…
「…心霊スポット!」
私は思わずつぶやいていた。
「なんだお前、心霊スポット行きたいのか?ちっこいのに勇気のあるやつだな!でもお前は暗いし危ないから帰ってな。」
「はい。」
普段は嘘はつかないように気を付けているけれど、今は仕方がないよね。
震えがひどくなったらその場にいったん座って足をぱん、ぱんと叩いて再び歩き始める。
さっきから自分の心臓がうるさい。ドキドキしすぎてさらに疲れる。
どれだけ歩いただろうか。いつもはこのくらい歩いたところでそう疲れたりはしないのに、足がガタガタ震えて、倒れてしまいそう。
そんな時だった。
「おじょーちゃーん、こんなところで何してるのかなぁ?」
急に背後から話しかけられて、驚いて腰が抜けてしまった。
首だけで後ろを振り向くと、何人かのお兄さんたちがいた。
「なにもいわないよ!や、やっぱり幽霊だったんじゃ…?」
そう言って背の低いお兄さんがぶるぶるっと震えた。
この人、私を幽霊だと思っているの?そんな怖いなら夜に森になんて来なければいいのになぁ。
「あほなん?こいつ俺たち見て腰抜かしてるじゃんか。幽霊が人間に驚いて腰抜かすか?」
うっ、恥ずかしい…。
でもお兄さんたちがいるって思うと少し安心。
さっきまで一人で心細かったのがすっと消えた。疲れがどっと押し寄せてきて立てなくなった。
するとメガネのお兄さんが私に話しかけてきた。
「君、どうして夜に一人で森にいるの?どこへ行くんだい?」
「・・・」
私は黙り込んでしまった。すると、茶髪の穏やかな表情のお兄さんが話しかけてきた。
「僕たちね、これから幽霊の出るお屋敷にいくんだ。君もどこかに行くのかな…?」
幽霊の出るお屋敷…
「…心霊スポット!」
私は思わずつぶやいていた。
「なんだお前、心霊スポット行きたいのか?ちっこいのに勇気のあるやつだな!でもお前は暗いし危ないから帰ってな。」
「はい。」
普段は嘘はつかないように気を付けているけれど、今は仕方がないよね。