命の玉
夜半 りさ
私は人気のない道路を黙って歩いていた。私が知っている心霊スポットは1つだけ。この近くの廃屋。金髪の女の子の幽霊が出るって有名。
この町は心霊スポットが多いことでもちょっと有名な町。恐ろしいわ。
…ついたわ。
ここに入った人が行方不明になったなんて言う噂もよく耳にする。…きっと大丈夫。私がいなくなっても誰も心配するわけがないし、どうせ私は消えて誰の記憶にも残らないのよ。でも、そうならないためにも全力で命の玉を探さないと。
お姉ちゃんが私を探している間に私が死んでしまったらお姉ちゃんが頑張った意味がない。お姉ちゃんが意味もないのに死ぬなんて絶対に嫌。
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