命の玉
その日の晩、疲れ切っていた私は少しゲームがしたくて布団にもぐる。
最近ハマっているアイドルグループがある。なんとなく動画サイトを見ていた時おすすめにでてきたから聞いてみたら、いじめにあっている私を慰めるような、私の気持ちをそのまま映したような歌詞だった。
この曲を作ったひとにインタビューをしている動画で、その人も昔、いじめにあっていたらしい。
それからこのアイドルグループの曲をずっと聞いていて、気が付いたらどっぷりはまっていた。
お姉ちゃんが注意してきたけれど、聞かなかった。
疲れて、勉強をする気にはとてもなれなかった。宿題は明日にしよう。
これもお姉ちゃんに注意されたけど聞かなかった。
…お姉ちゃんになにがわかるっていうの。
ゴゴゴゴゴゴ
??何の音?
「きゃあっ!?」
何!?何かに吸い込まれているような…
布団から顔を出すと真っ黒い闇に吸い込まれていた。
私は必死にっ助けを求めた。
何かを必死に叫んでいた。
でもお、お姉ちゃんはぼーっと私を見るだけで助けてはくれなかった。
それも仕方がないのかもしれない。
何も知らないお姉ちゃんにとって私は何もしてない自分にいつも八つ当たりしてくる性格の悪い妹だから。
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