プラトニック ラブ

温かい胸の中




マイクを握ったり、
サインしたり、
ファンとの交流で握手をする手は、
いま私の身体を包み込み。


美しい歌声で人々を魅了している口は、
いま至近距離で私の名前を呼んでいる。


歌とダンスで日本中を湧かせているKGKのセイくんの胸の中に顔を埋める私は、2週間前から彼の特別な人⋯⋯。





彼は慣れてるかもしれないけど、私は過去に付き合った経験がないから、緊張を通り越して今にも心臓が破裂寸前。









でも……、彼の胸に耳を当てていると、胸がドキドキしているのは自分だけじゃなかった。




セイくんは人一倍有名人になったけど、本当はごくごく普通の高校2年生。

恋愛をよく知らないから他人と比較しようがないけど、きっと他の男子もこんな感じなのかな。

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