プラトニック ラブ
画面に吸い込まれた目線
ーーここは、大学構内にある学食。
今は友人の 由莉と一緒に学食でランチをしている。
向かいに座る由莉は、料理に箸を突っつきながら窓際の席から雪化粧をしている外の景色を眺めた。
「久しぶりの大雪だねぇ。景色が一気に銀世界に変わったね」
「朝はそんなに降っていなかったのにね。こんなに寒い日は、熱々のおでんが一番!」
「わかる〜。フーフーしながらね。……あれ、でもいつ以来の大雪だっけ?結構最近?」
「2年ぶりかな………。あっ、それより帰りは電車が動いてるかなぁ?いまスマホで電車の運行状況を検索してみるね」
紗南はテーブルに置いているスマホを取ると運行状況の検索を始めた。
今日の授業は3時限目まで。
降雪がピークの今は、電車が動いているかとても気になる。
「検索しなくていいよ。向こうのテレビで昼のワイドショーが放送されているから、テロップで流れている交通情報を確認してみようよ」
そう言って、由莉は左方向にある学食のテレビ画面の方へと指を向けた。
紗南は言われた通りテレビの方に目を向けると、現在放送中のワイドショーの画面下には交通情報のテロップが流れていた。
「本当だ。交通情報のテロップが流れて………る………」
…と、紗南がテレビ画面に目を向けた瞬間。
衝撃的な映像が目に飛び込むなり語尾が弱くなった。