プラトニック ラブ
感情の嵐
くるぶしが雪に浸かりそうな深さまで、あともう少し。
彼が伝えてくれた大雪の日の再会の言葉をあれから8年経った今も信じたい。
もっと雪がいっぱい降ってくれないかな。
急遽日本に帰国した彼と。
彼の帰国をテレビで偶然知った私。
偶然と奇跡。
この2つの運命の漣は、私の恋心を前進させた。
雪が頬に触れた瞬間、彼とお別れした直後に菜乃花が言っていた言葉を思い出した。
『…じゃあ、次はセイくんが赤い糸を引っ張ったら、どうなると思う?』
先程テレビからエスマークを届けてくれた彼を見た瞬間、今度は彼が運命の赤い糸が引っ張ってくれたと確信した。
私が彼を想うように、彼もきっと私の事を想っていてくれる。
身体が離れていても、お互いの心が繋がり合っているのなら、私達はもう一度スタートラインに立てる。