国の再建のために捨てられたもと皇太子妃ですが強く生きています


「陛下?お疲れなのでは?観劇はやめてもいいのですよ」

「何を言ってる?疲れてなどいない」

たとえ疲れていても行くに決まっているだろう。
オリヴィアとの観劇だぞ。

「そうですか?」

心配そうな表情に少しうれしくなる。
どうやら、キーン伯爵の一件以来、オリヴィアは少し態度が以前のようにくだけたものになった気がする。

今までかたくなに皇帝陛下への態度を徹底していたが、今は昔なじみの表情を見せたりしてくれるようになった。
という希望的観測かもしれないが、そう思いたい。

「お疲れでしたらすぐに言ってくださいね。少しでも身体を休めるほうがいいですもの」

「ああ。大丈夫だ」

と言いながらも行きの馬車の中でついうとうとと眠ってしまっていたらしい。気づけば、オリヴィアの膝の上に頭を乗せていた。

「え?」

目が覚めて気付く。
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