国の再建のために捨てられたもと皇太子妃ですが強く生きています
「それもいいな。オリヴィアが皇后になったら考えよう」
「え?まぁそれずるいわ」
またクスクス笑っている。
「あ、そうだわ。覚えている?昔お兄様が摘んできた花。紫のかわった形の…ほら」
「紫?」
「ええ。花の汁がわたしのドレスについてとれなくなって、今から大事なお茶会なんだぞってお兄様に怒って蹴飛ばしたじゃない?」
「紫の?花の汁?」
頭の中になにか空洞のようなものがあって、その中がうずうずしている。
「あのあとアドルフはすごく怒ったのよ。あの花は大嫌いな花だって。それをわたしにつけたことが許せないって」
「大嫌いな…花…」
その時ズキンと頭の奥に痛みが走った。
「大嫌いな花!アマルル草!」
思い出したぞ。
その花がなぜ嫌いだったのかも。
「え?まぁそれずるいわ」
またクスクス笑っている。
「あ、そうだわ。覚えている?昔お兄様が摘んできた花。紫のかわった形の…ほら」
「紫?」
「ええ。花の汁がわたしのドレスについてとれなくなって、今から大事なお茶会なんだぞってお兄様に怒って蹴飛ばしたじゃない?」
「紫の?花の汁?」
頭の中になにか空洞のようなものがあって、その中がうずうずしている。
「あのあとアドルフはすごく怒ったのよ。あの花は大嫌いな花だって。それをわたしにつけたことが許せないって」
「大嫌いな…花…」
その時ズキンと頭の奥に痛みが走った。
「大嫌いな花!アマルル草!」
思い出したぞ。
その花がなぜ嫌いだったのかも。