国の再建のために捨てられたもと皇太子妃ですが強く生きています
ノアの魔力が恐ろしいほどの力を持っているということがわかった。

6歳の子どもがそんな力を持っているということは、使い方を誤ればとんでもないことになるということだ。

幸い、師であるアンティラス侯爵がノアに対し、真摯に向き合ってくれているからノアはすくすくと育ってはいるが…

父親としても方向性をきちんと導いてやる必要があるな。

「ノア。お前はまだ子どもだ。わからないことはいっぱいある。魔力を使う時も困る時もあるだろう。だが、わからなくなったらいつでもお父様やお母様、そしてアンティラス先生に相談するんだ。大丈夫。お前はお母様がきちんと育ててくださったおかげで、とてもいい子に育っている。だから間違えることはないだろう」

「はい!」

ノアが元気よく返事したところで、アドルフは息子を引き寄せた。
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