国の再建のために捨てられたもと皇太子妃ですが強く生きています
ジュリアンにはノアの素性は明かしていないし、オリヴィアはアン・コートナーと名乗っており、ブラッドリーは自分の妹だとは言っていないはずだ。ただ、そっくりなのでたぶんジュリアンはわかっているだろうけれど。
ブラッドリーは髪質、瞳の色、肌の色すべてオリヴィアと同じで双子のようによく似ていて美丈夫だ。
そこに血のつながりがあるということに気づかない方がおかしい。
「ブラッドリーもあなたも言わないので聞きませんが、ノアくんの持つ魔力は支配者のそれです」
「……アンティラス卿…ごめんなさい。どうしてもノアの素性はあかせません。けれど、わたしの本当の名は、オリヴィア・アン・ノックス。ブラッドリーの妹ですわ」
「やはり、そうでしたか。僕は魔力のコントロール方法くらいは教える事ができます。ですが教えられるのはここまで。それ以降のことになるともう少し魔力の高い人物に託されることをすすめます」
けれど…そんなこと言われても…誰に託すと言うのか。
「わたしには他に頼る方がいないのです。なんとか…お願いします!」
ジュリアンが決めかねているのは、自分が指導しているうちにこの親子に情が移ってしまうような気がしたからだ。
けれどこの莫大なあふれ出んばかりの魔力を野放しにしておけば危険なことは確かだ。
「ならば条件があります」
「なんでしょう?」
ブラッドリーは髪質、瞳の色、肌の色すべてオリヴィアと同じで双子のようによく似ていて美丈夫だ。
そこに血のつながりがあるということに気づかない方がおかしい。
「ブラッドリーもあなたも言わないので聞きませんが、ノアくんの持つ魔力は支配者のそれです」
「……アンティラス卿…ごめんなさい。どうしてもノアの素性はあかせません。けれど、わたしの本当の名は、オリヴィア・アン・ノックス。ブラッドリーの妹ですわ」
「やはり、そうでしたか。僕は魔力のコントロール方法くらいは教える事ができます。ですが教えられるのはここまで。それ以降のことになるともう少し魔力の高い人物に託されることをすすめます」
けれど…そんなこと言われても…誰に託すと言うのか。
「わたしには他に頼る方がいないのです。なんとか…お願いします!」
ジュリアンが決めかねているのは、自分が指導しているうちにこの親子に情が移ってしまうような気がしたからだ。
けれどこの莫大なあふれ出んばかりの魔力を野放しにしておけば危険なことは確かだ。
「ならば条件があります」
「なんでしょう?」