国の再建のために捨てられたもと皇太子妃ですが強く生きています
3.アドルフ・カール・アシュハートン
「まだ連絡はとれないのか?」
苛立ちは最高潮に達していた。
やっと排除できた。
やっと迎える準備ができたというのに…。
「それが…使者はライネル王国へ入ったとの報せはありましたが…その後の連絡が途絶えておりまして…」
ブラッドリーがライネル王国にいることはわかっている。
あの当時連絡をとることすら危険だったから、自ら確認したわけではないが留学中だったのだから、おそらく母方の親族のところに身を寄せているはずだ。
せめて、無事かどうかの確認くらいとれないというのか。
ライネル王国とカルトナー帝国が積極的交流をしているわけではないから仕方ないかもしれない。
そもそもカルトナーに国外の国々と交流する余裕などなかった。
「くそっ!」
思わず汚い言葉をはいて、隣で執務をとる側近のカーティス・タナーがぎょっとしてアドルフを見た。
苛立ちは最高潮に達していた。
やっと排除できた。
やっと迎える準備ができたというのに…。
「それが…使者はライネル王国へ入ったとの報せはありましたが…その後の連絡が途絶えておりまして…」
ブラッドリーがライネル王国にいることはわかっている。
あの当時連絡をとることすら危険だったから、自ら確認したわけではないが留学中だったのだから、おそらく母方の親族のところに身を寄せているはずだ。
せめて、無事かどうかの確認くらいとれないというのか。
ライネル王国とカルトナー帝国が積極的交流をしているわけではないから仕方ないかもしれない。
そもそもカルトナーに国外の国々と交流する余裕などなかった。
「くそっ!」
思わず汚い言葉をはいて、隣で執務をとる側近のカーティス・タナーがぎょっとしてアドルフを見た。