国の再建のために捨てられたもと皇太子妃ですが強く生きています

「できればだが…ブラッドリーにもカルトナー帝国に戻ってきて欲しい。ノックスを再興させることは今ならたやすい。ノックス公爵の無念をはらしてほしい。俺を…支えてくれないか」

こちらでブラッドリーがどういう地位を得ているのかわからない。
こちらに永住するのだといわれてしまえば止めようがない。
だが、ブラッドリーの力が必要だ。
彼の統率力がほしい。
国を再興するのに…ブラッドリーがそばにいてほしい。

「それも考えさせてください。祖母がもう高齢なのです。俺はゆくゆくはこの国でスタンフィールド侯爵家を継ごうかと思っていましたから。オリヴィアには俺から話します。それまで待てますか？」

「いいだろう」

何日も国を空けることになるが、オリヴィアには変えられない。

「ではまた連絡を入れます。ここにずっといらっしゃるのですね」

「そうだ」

「わかりました」

ブラッドリーは帰っていった。