大嫌いと言われた元カレに再会したら、息子ごと溺愛が待っていました
あなたの子だよ。浮気なんてうそだよ。
そう言えたらいいのに。覚悟を決めても、気持ちは揺らぐ。
拓也以外に抱かれるなんてありえない。
けれど、これで良かったのだ。真実は胸に秘めておけばいい。それが彼の幸せのためならば、裏切り者と誹られたって構わない。
私が妊娠を家族に打ち明けたとき、両親には泣かれたし、怒られた。相手は誰だと詰め寄られたが拓也の名前は出さなかった。
お父さんが拓也の家に怒鳴り込みに行きそうな勢いだったし、拓也の家族に知られるのは怖いと思ったのだ。それに愚かにも、彼の将来を考えてしまった。
両親からは、堕ろした方がいいと言われた。私もそうするつもりだった。
大学への進学もあり、十八歳で子どもを産み育てるなんてできるはずがないと思っていたから。堕ろした後、拓也に言おうと思っていた。
でも、結局できなかった。
お母さんと一緒に産婦人科へ行ったとき、初めて赤ちゃんの心臓の音を聞いた。そのとき、お母さんも私も声を出さずに泣いた。この子をこれから殺すのだと、その選択を医師に打ち明けるのだと思ったら、苦しくて、どうしようもないほど辛くなってしまった。
結果、産むことにしたけれど、両親はなにも言わなかった。
そう言えたらいいのに。覚悟を決めても、気持ちは揺らぐ。
拓也以外に抱かれるなんてありえない。
けれど、これで良かったのだ。真実は胸に秘めておけばいい。それが彼の幸せのためならば、裏切り者と誹られたって構わない。
私が妊娠を家族に打ち明けたとき、両親には泣かれたし、怒られた。相手は誰だと詰め寄られたが拓也の名前は出さなかった。
お父さんが拓也の家に怒鳴り込みに行きそうな勢いだったし、拓也の家族に知られるのは怖いと思ったのだ。それに愚かにも、彼の将来を考えてしまった。
両親からは、堕ろした方がいいと言われた。私もそうするつもりだった。
大学への進学もあり、十八歳で子どもを産み育てるなんてできるはずがないと思っていたから。堕ろした後、拓也に言おうと思っていた。
でも、結局できなかった。
お母さんと一緒に産婦人科へ行ったとき、初めて赤ちゃんの心臓の音を聞いた。そのとき、お母さんも私も声を出さずに泣いた。この子をこれから殺すのだと、その選択を医師に打ち明けるのだと思ったら、苦しくて、どうしようもないほど辛くなってしまった。
結果、産むことにしたけれど、両親はなにも言わなかった。