保健室で秘密の関係
「俺が可愛い!?可愛いのは霧姫のほうだろ」

「私からしたら柊君のほうが可愛いよ」


普段はカッコいいけど、今の柊君は普段よりも余裕がない感じがして。


柊君の好きなところが増えちゃった。


「それで?私の血ってどんな感じ?」

「し、知らない」


距離を置こうと私から離れようとする柊君に私はグッと距離を縮める。


「ねぇ。教えて?」


他の女の子じゃなくて、私にあるものってなに?


「人間のお前に言ってもわかんないかもしれないが、霧姫からは甘い味がするんだ。人間でいうところのスイーツ、みたいな」

「そ……それは甘いね」


「霧姫、さっきとは違って余裕なさそうだな」

「そ、そ、そんなことないよっ!」


ヤバい。


自分から聞いておいて、これは結構恥ずかしい。


「顔、隠すなよ」

「だってぇ……。うぅぅぅ」


両手で耳まで赤くなった顔を隠そうとするも、柊君に押さえつけられた。


「見せろよ」

「いやっ」


「もう丸見えだぞ」

「み、見ないでよ……」


いつも主導権を握られてるから、握ろうと思ったのにあえなく失敗。
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