保健室で秘密の関係
「今のお前見てると飛びそう」

「飛び……?」


「理性が」


!?


「保健室のベッドで2人きりならやってもいいよな」

「な、なにを?」


まさか、付き合ってる男女がやってるというあんなことやこんなこと!?


柊君とはそういう関係じゃ……。


「また吸いたくなった」

「……」


予想通りの回答でなんか安心した。


「駄目か?」

「もしダメっていったら?」


「我慢して輸血パックにする」


「ダメなんて言わないよ」

「どうしてだ?」


「柊君が求めてるのに拒絶なんかしない」


私にとっては好きな人だもん。


「霧姫……」

「んんっ」


いつもより深いところまで鋭い牙が刺さる。


痛いか?と聞かれると痛いと答えるだろう。
だけど、痛い以上に気持ちイイ。


これが他の吸血鬼なら不快でたまらない。でもね、相手が柊君だから。


もっと私を欲して。


私から離れないで。


これってワガママ?
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