私だけの怪獣
朝、目が覚めると夢のことなど忘れていた。


ただ、いつも通りを繰り返す。



時計を見て、今日も朝ご飯を摂る時間がないと思いながら起きる時間を変えないのは日常を変えないため。



後10分で(あらた)が来る。




それまでに、用意しなければ......。




そう思い、いつも通りにのんびりと黒のパーカに着替える。



制服は、ある程度原形をとどめていれば多少いじっても大丈夫だ。



パーカの下に、制服のスカートをはく。



靴下をはいて、荷物の用意をする。



どうせ、パーカーのフードを被るかヘッドホンをする。



髪は下ろしたまま。



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