エリート御曹司に愛で尽くされる懐妊政略婚~今宵、私はあなたのものになる~
「何って、言葉の通りだが。あれ以上説明のしようがない。それに風呂に一緒に入るなんてはじめてのことじゃないだろう?」
「それはそうだけど! ダメ、ひとりで入れるから」
確かに彼の言う通りで、何度か一緒にお風呂に入ったことがある。しかしそれは七年前のことで今とは状況も立場も違う。
足をばたつかせて抵抗してみるが、清貴はびくともしない。それどころか楽しんでいるようにさえ見えた。
「今日は誕生日だろ。これもプレゼントだ」
「そんなプレゼント聞いたことない」
まだ反論する菜摘だったが、清貴は聞く耳を完全にどこかに捨ててしまったようでそのままバスルームまで突入する。
「脱がないと、そのままシャワーを浴びることになるけど?」
この様子では彼はあきらめるつもりはないらしい。言い出したらきかないところは昔から変わらない。
「はぁ、もう。わかった」
結局こうやって降参するしかない。そしてあきらめた菜摘を見て清貴は満足そうな笑みを漏らし自らも服を脱ぎ捨てた。
しかし菜摘はとてもじゃないが彼のように豪快に脱ぎ捨てることはできずに、壁の方を向きできるだけ見られないようにおもむろに脱いでいく。
しかしその動きに清貴がしびれを切らした。
「悠長に脱いでたら日が暮れる」
そう言うと背後から手を伸ばしてきて、菜摘の服を脱がしてランドリールームに放り投げた。
それは抵抗を許す間もないほどあっという間のできごとで、すぐに生まれたままの姿になった菜摘は気が付けば彼とともに熱いシャワーの下にいた。
「強引なんだから」
これくらいの不満は許されるだろう。現に彼は言われ慣れているせいかひとつも気にしていない。むしろどこか楽しんでいるように、昨日までバスルームになかったボトルを手にした。
「この香りって――」
それは七年前、清貴が菜摘にプレゼントした香水と同じシリーズのシャワージェルだった。
「これもプレゼントのひとつ。あのころ、この匂いがする菜摘が好きだった」
(だった……か)
過去形の言葉に小さく傷つくも、またもや彼の記憶の中の自分に助けられた。せめていい思い出だけは怖さないようにしたいと思っていると、ジェルをつけた彼の手が素肌をすべっていく。
「き、清貴! さすがに体は自分で」
「ダメだ。こうやって体を洗うのもプレゼントだから」
「私が酔っているからじゃなかったの?」
「それはそうだけど! ダメ、ひとりで入れるから」
確かに彼の言う通りで、何度か一緒にお風呂に入ったことがある。しかしそれは七年前のことで今とは状況も立場も違う。
足をばたつかせて抵抗してみるが、清貴はびくともしない。それどころか楽しんでいるようにさえ見えた。
「今日は誕生日だろ。これもプレゼントだ」
「そんなプレゼント聞いたことない」
まだ反論する菜摘だったが、清貴は聞く耳を完全にどこかに捨ててしまったようでそのままバスルームまで突入する。
「脱がないと、そのままシャワーを浴びることになるけど?」
この様子では彼はあきらめるつもりはないらしい。言い出したらきかないところは昔から変わらない。
「はぁ、もう。わかった」
結局こうやって降参するしかない。そしてあきらめた菜摘を見て清貴は満足そうな笑みを漏らし自らも服を脱ぎ捨てた。
しかし菜摘はとてもじゃないが彼のように豪快に脱ぎ捨てることはできずに、壁の方を向きできるだけ見られないようにおもむろに脱いでいく。
しかしその動きに清貴がしびれを切らした。
「悠長に脱いでたら日が暮れる」
そう言うと背後から手を伸ばしてきて、菜摘の服を脱がしてランドリールームに放り投げた。
それは抵抗を許す間もないほどあっという間のできごとで、すぐに生まれたままの姿になった菜摘は気が付けば彼とともに熱いシャワーの下にいた。
「強引なんだから」
これくらいの不満は許されるだろう。現に彼は言われ慣れているせいかひとつも気にしていない。むしろどこか楽しんでいるように、昨日までバスルームになかったボトルを手にした。
「この香りって――」
それは七年前、清貴が菜摘にプレゼントした香水と同じシリーズのシャワージェルだった。
「これもプレゼントのひとつ。あのころ、この匂いがする菜摘が好きだった」
(だった……か)
過去形の言葉に小さく傷つくも、またもや彼の記憶の中の自分に助けられた。せめていい思い出だけは怖さないようにしたいと思っていると、ジェルをつけた彼の手が素肌をすべっていく。
「き、清貴! さすがに体は自分で」
「ダメだ。こうやって体を洗うのもプレゼントだから」
「私が酔っているからじゃなかったの?」