溺れるくらいの恋を…君に
身体中の駆け巡る快感が止まらない。

百合愛は、繋がれた水瀬の手を握りしめて快感に溺れていた。

幸せだ━━━
好きな人に抱かれることが、こんなに幸せで、気持ちいいことなんて知らなかった。

水瀬に触られる度に、気持ち良くて身体が熱くなる。

こんな経験、初めてだった━━━━━━


一路とのセックスは、痛くて、怖くて、冷たいものだったから。



(一路くんとのエッチ…辛かったな…)
何故か、一路とのことが頭の中に蘇ってきた。


「百合愛…いれていい?」
「ん…」

「百合愛、力抜いて…」

「ん……え━━━━━━!!!!?」

その時だった。
急に、百合愛の身体が強張りだす。

「百合愛…?
どうした?
怖い?」

そしてガクガクと震えだしたのだ。

「あ…あ……」
百合愛の目には、愛しい水瀬ではなく……“一路”がいた。

「百合愛!!?百合愛!!」

「……なさい!!」
「え……」

「ごめんなさい!!一路くん、嫌いにならないで!!」
「百合愛!!しっかりしろ!!」

水瀬は百合愛を起こし、抱き締めた。
そして、頬を包み込んだ。

「百合愛!!俺を見ろ!!
水瀬だよ!!
み、な、せ!!」

「え…?あ…水瀬く……」

「そう!!水瀬!!
大丈夫。
大丈夫だよ!!」


━━━━━━━━━━━
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「━━━━━百合愛、コーヒー淹れたよ!」
「あ…うん。ありがとう……!」

「落ち着いた?」

百合愛が収まり、ヘッドボードに寄りかかって座っている二人。
水瀬の淹れたコーヒーを飲む百合愛の頭を、水瀬はゆっくり撫でた。

「……っ…水瀬くん!」
「ん?」

「ごめんね!ごめんなさい!」

「ん?なんで謝るの?
百合愛は何も、悪くないだろ?」

「でも私……」
「言ったよな?
俺は、百合愛の嫌がることはしない。
それに、あんな怯えて震えてる百合愛を抱くなんてできない」

「嫌いに…なったよね…?」

「何処が?」
「え?だって、拒んだし…」

「大好きだよ、百合愛のこと」

「え?」

「好き」

「水瀬くん…」

「好きすぎて、おかしくなるくらい」

「ありがとう…」

「てか!舐めるなよ?俺の百合愛への愛情」

「え?」

「好きで、好きで、好きすぎるんだからな!」

水瀬は百合愛の額に自分の額をくっつけ、安心させるように言い微笑んだ。
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