溺れるくらいの恋を…君に
水瀬も風呂に入り、ベッドに横になる。

「はい、百合愛。腕枕!おいで?」
「うん」

横になると、包み込まれた。
これだけで“幸せ”と思えた。

“震えや恐怖を、弓原さんに消してもらいなよ!
それは、弓原さんにしか無理なんだから!”

“きっと水瀬なら、百合愛ちゃんの不安や苦しみを“安心”に塗り替えてくれる!”

南沢と冬臣の言葉を思い出す。


「水瀬くん」
「ん?」

見上げると、水瀬が優しく微笑んでいた。

「…………お願いがあります」

「フフ…また敬語(笑)
はい、何ですか?」


「一路くんへの恐怖や痛み、苦しみ、抱かれる事への不安を消してください……!」


「━━━━━!!!百合愛……」
微笑んでいた水瀬の表情が変わり、目が見開かれる。

「水瀬くんじゃないと、無理なの」

「いいの…?」

「水瀬くんにしかできないことなの。
…………私は…水瀬くんがいい!」

━━━━━━━!!!!!
水瀬は、百合愛を組み敷いた。

「水瀬くん」
「ん?」

「もし、この前みたいに震えても続けて」

「………わかった」

「水瀬くんでいっぱいになりたい!
そしたら、もう怖くなくなるから!」

「あぁ。
俺が、全部……忘れさせてやる!!
百合愛の中、俺だけにする!」

そして、口唇が重なった。
深くなって、熱くなっていく━━━━━━━

水瀬の口唇が、舌が、手が百合愛の身体中を這っていく。
百合愛から甘い声がもれて、水瀬が煽られる。

「百合愛…」
「水瀬…く…」

「いい?」
「ん…」

水瀬は、百合愛の指を絡めて手を握る。
反対の手で、ゆっくり頭を撫でながら微笑んだ。
「大丈夫だからな…!」
「うん…
早く…水瀬くん、と…一つになりたい……」

「━━━━っ…だからぁ!煽んな!
…………百合愛、一回じゃ終わらねぇから━━━━━」

ググッと繋がる。
百合愛の身体がおもいきりそった。

「百合愛…好き、好きだ……」
「みな…く…私、も…好き、好きぃ…」

二人は、何度も求め合い果てた━━━━━━━


「………良かった…」
「ん?」
水瀬の腕枕で、頭を撫でられている百合愛。
ポツンと呟く。

「水瀬くん、なんか様子がおかしかったから嫌われたのかな?って思って」

「…………
あー、必死に理性で抑えてたんだ」
「え?」

「だって、また百合愛を怖がらせたくない。
あんまキスしたりしたら、そのまま襲いそうだったから」

「…………フフ…」
百合愛が笑う。
「え?なんで、笑うんだよ(笑)」

「ホッとしたら、笑いが……/////フフ…ハハハ!」

「フッ…!!
あ、言っとくな!
これからは、容赦なく抱くからなっ!」

「はい!」
二人は、微笑み合った。
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