溺れるくらいの恋を…君に
「なぁ、もういいだろ?
百合愛と二人っきりにさせろよ!」

百合愛の腰を抱き、冬臣達を少し睨みつけた。

「わかった!」
「お邪魔しました~(笑)」

「百合愛さん、また!」
「今度、お茶しましょ?」

「あ、はい!ありがとうございます!」


そして百合愛の手を引き、人気のない所へ向かった。
「水瀬くん?」
「………」

「水瀬くん!」
「………ここならいいか…」
水瀬は呟くと、百合愛を壁に押しつけ両腕で閉じ込めた。


「え?水瀬くん?」
「百合愛、ごめん。
我慢できない」

「え?え?」
「こんな可愛い百合愛を、冬臣達に見られるなんてもう…耐えらんねぇ……!」

「水瀬くん…」
「ねぇ、安心させてよ」
「え?うん。ど、どうすればいい?」

「ほんとは、ヤりたいけど…無理だし。
キスして?」

「う、うん////」
背伸びをして、水瀬の頬に触れ口唇をそっと重ねた百合愛。

「………ダメ」
「え?」

「こんなんじゃ……全、然足りねぇ!」
「じゃあ…どうすれば……」

「こーするの!」
今度は水瀬から口唇を重ね貪った。
そしてしばらく貪ると、チュッ!チュッ!と頬や首、鎖骨に啄むようなキスを落とす。

「水瀬く…だめ…やめ、て……」
「うん…もう少しだけ…」

「水瀬く…お願…」
「ん…」
百合愛は、しばらく水瀬にされるがまま翻弄されていた。


そしてまたプールに戻り、プールサイドに腰掛けゆっくりする。
水瀬は、ジッと百合愛を見つめていた。

「水瀬くん、何?ジッと見て」
「可愛いなと思って、見てるだけ。
百合愛のこと、ずーっと見てたい」

「えーは、恥ずかしいよ…/////」
「フフ…可愛い!」

(うー、絶対からかわれてる…
私もなんか、ドキッてさせたい……!
………確か、ネットに……)

百合愛は、ゆっくり水瀬に寄る。
二人の太ももがくっつく。
そして、肩に頭をコツンと乗せた。

(………しちゃった!
大丈夫かな?
ウザくないかな?)

「ん?どうした?」
「え?」
(余裕だ……)

「あ、いや、ご、ご、ごめんね!」
慌てて離れる。

「は?離れんなよ!」
そう言われ、強引に頭を肩に乗せられた。

(キャー!私の方が、ドキドキしてるー)

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