溺れるくらいの恋を…君に
日付が変わった夜更け、冬臣のマンションの下━━━━
水瀬が一人、立っていた。
仕事が終わるまで、百合愛にはエントランスで待たせ、マンションで寝かせてきたのだ。
躊躇なく、インターフォンの呼び鈴を鳴らす。
「え?水瀬?」
冬臣はまだ起きていて、驚いたように応対した。
「話がある。
中に入れろ」
水瀬が淡々と言うと、オートロックの自動ドアが開いた。
エレベーターに乗り、冬臣の家の玄関ドアは開いていたのでズカズカと中に入る。
冬臣の姿を見つけると、間髪入れずに冬臣を殴った。
「………ってぇ…」
「わかってるよな?殴られた理由」
「………っ…あぁ、まぁな…」
「なんで、勝手に触るんだよ!?」
「俺だって、わかんねぇんだよ!?」
「俺の百合愛には、手を出さないんじゃなかったのかよ!?」
「だからぁ!!わかんねぇの!!
心と身体が、バラバラなんだ!
抑えれば抑える程、欲が溢れて止まらない。
水瀬に言ったことは、本心だ。
水瀬の女に手を出すつもり、さらさらない。
てゆーか、男がいる女に興味ない。
なのに百合愛ちゃんを前にすると“俺を見てくんねぇかな”とか“もう少し話したい”とか、欲が溢れてくる。
百合愛ちゃんの、無自覚な言葉や行動が更に煽ってきて止まらなかった」
「百合愛を好きになるななんて言うつもりない。
この先、百合愛を好きになる奴がいても別になんとも思わない。
百合愛の愛情は、ちゃんと感じてるから。
━━━━━━でも、勝手に触るな!!」
そこまで言うと、また同じようにズカズカと去っていった。
項垂れるように、冬臣はフローリングに座り込んだ。
水瀬と冬臣の苦しい思いがぶつかった冬臣の家の中は、ただただ……冷えきっていた。
水瀬が一人、立っていた。
仕事が終わるまで、百合愛にはエントランスで待たせ、マンションで寝かせてきたのだ。
躊躇なく、インターフォンの呼び鈴を鳴らす。
「え?水瀬?」
冬臣はまだ起きていて、驚いたように応対した。
「話がある。
中に入れろ」
水瀬が淡々と言うと、オートロックの自動ドアが開いた。
エレベーターに乗り、冬臣の家の玄関ドアは開いていたのでズカズカと中に入る。
冬臣の姿を見つけると、間髪入れずに冬臣を殴った。
「………ってぇ…」
「わかってるよな?殴られた理由」
「………っ…あぁ、まぁな…」
「なんで、勝手に触るんだよ!?」
「俺だって、わかんねぇんだよ!?」
「俺の百合愛には、手を出さないんじゃなかったのかよ!?」
「だからぁ!!わかんねぇの!!
心と身体が、バラバラなんだ!
抑えれば抑える程、欲が溢れて止まらない。
水瀬に言ったことは、本心だ。
水瀬の女に手を出すつもり、さらさらない。
てゆーか、男がいる女に興味ない。
なのに百合愛ちゃんを前にすると“俺を見てくんねぇかな”とか“もう少し話したい”とか、欲が溢れてくる。
百合愛ちゃんの、無自覚な言葉や行動が更に煽ってきて止まらなかった」
「百合愛を好きになるななんて言うつもりない。
この先、百合愛を好きになる奴がいても別になんとも思わない。
百合愛の愛情は、ちゃんと感じてるから。
━━━━━━でも、勝手に触るな!!」
そこまで言うと、また同じようにズカズカと去っていった。
項垂れるように、冬臣はフローリングに座り込んだ。
水瀬と冬臣の苦しい思いがぶつかった冬臣の家の中は、ただただ……冷えきっていた。