好きって言ってもいいですか?
何回かのコールのあと、間抜けな返事が返ってきた。



「んあ?なんだ?昌。仕事終わったのか?



俺、もうちょっとかかりそうなん・・・」



相手の話を俺は遮って言った。



「今日は、もう上がるぞ!!早く降りて来い!!待ってるから!」



強引に電話を切り、エレベーターが来るのを待つ。



エレベーターの待ち時間でさえ、長く感じるなんて



もう、俺は駄目なのかもしれない・・



なんて自嘲気味に笑みが出た。



エレベーターの中に乗り込み、その後、翔が乗ってくるであろう階に



到着した。
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