好きって言ってもいいですか?
病室のベットの中。




白い天井だけがやけに




リアルだ。




俺の腕に刺さってる点滴。




ポタポタと小さくゆっくりと




俺の腕の中の血管へと流れていく。





窓の外は暗く夜の星空も今日は





雲で隠れている。




翠・・・・





痛かっただろうな・・・




少しでも顔見れないかな・・・




モソっとベットの上を動いて起き上がる。




点滴の付いた腕に注意しながら




ベットから抜け出して




病室の外に出る。




病院の廊下は非常灯だけが点々と




付いている。




薄暗い廊下を歩く。




身体に纏わり付く寒い空気。




俺の身体は冷え切っていたけど




心に灯った小さな光だけを目指して




歩いた。



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