推しとか恋とか青春とか。
「ゆに、「彼方さん、ちょっといい?」



真留君に呼ばれたかと思えば、クラスの女子たちが声を掛けてきた。


この人たちから何を言われるのか、ばかなわたしでも察せる。


とりあえずここは素直に従って着いて行くことに。



「実行委員の件だけど、クジだったから仕方ないけど、くれぐれもルールを破るようなことはしないでね?」



女子の代表なのか、そう言ってきたのは、


北嶋陽菜(きたじまはるな)。


彼女の学君推しはとにかくすごいことで有名だけど、こんなことまで言われる筋合いはないはず。



「聞いてる?」


「あ、うん。」



風の噂では、例のルールは彼女が作り上げたとか…



「ね、北嶋さん…」


「何?」


「…そのルールなんだけど、学君はどう思ってるんだろうね?」
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