推しとか恋とか青春とか。
「お似合いだったよ、2人」



写真部から渡されたのは、チェキフィルム。


そこに映るのはウェディングドレス姿のわたしとタキシード姿の学君。


実はスタンプラリー直前に写真を撮られていた。


満面の笑みのわたしに対し、学君は無表情のクール顔。


そんなところがモデルっぽくてかっこいいんだけど、それだとわたしの笑顔があほっぽくてちょっと嫌。


ま、これも思い出だね!



「宝物にします。ありがとうございましたっ」



お礼を伝え廊下に出ると、学君が待ってくれていた。


その手元にはわたしと同じチェキが。



「それ、学君も貰ったんだ?」


「…あぁ、俺のは特別なやつ」


「特別?見せてっ」


「………回収しないって約束するならいいよ」



え、なんだそれ…?益々見たいじゃん。



「分かった。回収しないって約束する」


「…じゃ…はい。」
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