推しとか恋とか青春とか。
「真留の笑顔、わたしにも独占させて?」


「えっ?、」


「ゆにばっかりズルいじゃん。わたしも真留の笑顔には癒されてるんだからね」



と真留君の隣を陣取った上に、慣れたように腕を絡ませた紗枝に驚く。


…紗枝…?……もしかして、真留君のこと好き…?



「可愛い子2人からの取り合いなんて夢みたいだな〜。両手に花ってこのことだ」



真留君は嬉しそうに笑ってたけど、わたしは全然笑えなかった。


再び複雑な感情が戻ってくる。


紗枝が真留君のことを好きだとしたら、わたしはどうすれば?


応援するなり協力するなりしなきゃだよね…?


……でも、いつの間に紗枝はそんなに真留君と触れ合うまでの仲に?


紗枝と真留君が2人きりで居たのは文化祭期間中…


ってことは、文化祭がきっかけ…?
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