推しとか恋とか青春とか。
冬休みが終わり、3学期という新学期が始まった。



「おはよ、ゆに。今日も寒いねぇ」



そう言いながらマフラーに顔の半分を埋めた可愛い彼氏に朝から癒される。



「ほんと。寒いね」



なんて話しながら並んで教室に向かっていると、周りの視線が…


やっぱりもう噂は広まってるらしい。



『見てっ、マフラーに顔埋めてる…可愛いぃ』


『真留君子犬みたーい♪』



っ、あんまり人の彼氏ジロジロ見ないでもらえる?


可愛くて子犬みたいなのは共感出来るけど、それを思うのはわたしだけという特権が欲しいものだ。


っはぁ、全く……言われてる当の本人は何も気にしてないようだけどさ?いや、多分もう言われ慣れてるんだ。


真留君の横顔を見つめていると、わたしの視線に気づいたのか、笑顔を向けられる。


っ、…可愛い……


もうほんとに可愛すぎるんだけど!?


こんなに可愛いと困っちゃうよ。
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