推しとか恋とか青春とか。
「真留君に渡すチョコ!どうするべき?」


「どうするも何も、渡せばいいじゃない」


「もちろん渡すよ?渡すけど、手作りするか、市販のチョコを買うかで迷ってるの!助言をくださいっ」


「手作りなんじゃない?って言いたいけど、ゆにに手作りは難しいだろうね」



頬杖をつきながら視線を向けた紗枝にハテナだ。



「どうして難しいの?チョコ溶かして形取って固めるだけでしょ?」


「そうよ?でもそれは小学生が作るチョコのレベルね。それに、ゆにの不器用さ的に、それさえも怪しいんじゃない?」


「っ、確かに…」



あぁ〜…これまでバレンタインに無縁だったわたしがいきなり手作りはハードル高すぎなのかな?


それに、紗枝の言う通り、わたしは自分でも嫌になるくらい不器用さんだ。


そんなわたしが手作りチョコを完成させる自信はない。


後13日で練習する…?


そんな時、紗枝の救いの声が…



「家庭科部に行って教えてもらったら?」
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