推しとか恋とか青春とか。
もっと他に頼れる人いるよね!?


と先生に目で訴えていると…



「彼方さん、だっけ?よろしくね?」



すぐ後ろから聞こえた声に振り向くと、九条君が笑ってくれていた。


っ、…か…可愛い笑顔ぉぉ〜!


…だからだっ!九条君を見た時、真留君が浮かんだのはそれだ。


笑顔が真留君並みに可愛いからだ。



「彼方さん…?」



九条君の笑顔に見惚れていると、首を傾げた九条君にハッとする。



「あ、うん!よろしくっ」



危ない危ない…九条君の笑顔に引き込まれるところだった。


意識を現実に戻すと、前を向いて深呼吸する。


そんなわたしのことを隣で学君はクスクスと笑っていたけど、今は意識をちゃんと持たないと。


先生の話しが終わり、いつもの癖で机に項垂れていると、「ゆにっ、」と天使の声が。
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