推しとか恋とか青春とか。
確かにそうだ。


紗枝が見守ってくれていたようにね。



「僕達も帰ろっか」


「だね。」


「あ、そういえばこれ…」



と真留君がポケットから出したのはストラップ…?



「可愛いから買っちゃった」



ストラップを揺らしながら笑う真留君から、もう一度ストラップに視線をずらす。


そこには、今日行った遊園地のマスコットキャラクターがついていて、キラキラ光ってとても可愛い。


こんなのどこに売ってたんだろう?


見掛けもしなかった。



「はい、どうぞ。」



とわたしの手元に落とされたストラップを見つめていると、真留君が口を開いた。



「気に入ってくれた?実は僕も色違いで買ったんだぁ」


「あ、ほんとだ。その色も可愛ね」
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