推しとか恋とか青春とか。
えっ!?そうなの!?


思わず学君を見上げると、一瞬だけ瞳が絡んだ。



「だったら何?」



えぇぇぇ!?ほんとに学君はまだわたしを…?



「…ゆにはダメ。諦めて?」



そう言った真留君はわたしの腕を掴むと、自分のほうへと引き寄せた。


…何?この状況……


そんなわたし達に周りの視線が集中し始める。



『え、何あれ。イケメン2人が彼方さんの取り合い?』


『瀬ノ上君、彼方さんのこと好きだったの?』


『え〜、なんかすごい展開!』



…面白がらないで…わたし達のことは無視してよぉ…


こんなの見ものでもなんでもないのに!



「っ、真留君…とりあえず教室戻ったら…?ほら、そろそろ打ち上げ行かないと!ね?」


「行かない。」
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