推しとか恋とか青春とか。
「へ〜。やっぱりそうなんだ?」



わたし達の会話を聞いていたのか、後ろから聞こえた翔悟君の声。



「瀬ノ上もゆにに惚れてたんだ?」


「…だったら何?九条には関係ないだろ」


「ん〜、関係ない…こともないかな。俺もゆにに気があるし…瀬ノ上はライバル?みたいな」



っ、はいっ!?ちょっと辞めてよぉ〜!!


これ以上わたしを巻き込まないでぇ…


そんなわたしの気持ちとは裏腹に2人の会話は進んでいく。



「…九条に彼方は無理だよ。」


「それは瀬ノ上も同じじゃん?」



………っはぁ…


そう、そうだよ!?


この際だからもう言っちゃう!



「2人は無理っ!わたしが好きなのは真留君なのっ。これからも真留君だけなの!………帰るっ」



勢いよく立ち上がると、そのまま教室を飛び出した。


…もう散々だ。


最悪なスポーツ大会だよ。
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