推しとか恋とか青春とか。
「ゆには僕のことが大好きなんだね?あの2人が入れ込めないくらいに。」



っ、やっぱりだ…


あと2人に向けた言葉は真留君の耳にも届いてしまっていた。


ま、そうだよね?結構大きい声で言っちゃってたし…



「好きにすれば、なんて言ったけど取り消してもいい?好きにされると困るから」


「わたしの好きは全部真留君に繋がるから、何も困ることはないと思うよ?…わたしね、もう言葉じゃ伝えられないくらい真留君が好き…この気持ち、どうすれば伝わる?」


「…どうもしなくていいよ。ちゃんと伝わってるから。ゆにの気持ちは僕が一番知ってる」



…ううん、真留君が知ってる以上に好きなんだよ。


きっと、いや、絶対伝わってないよね…?


……口にしない限り気持ちは伝わらない。



「真留君、バスケ大活躍だったね。すっごくかっこよかった!惚れ直しちゃった」



真留君から離れ、並んで歩く。


そのまま素直に言葉を並べた。



「あの歓声はほぼ真留君に向けられたものだった…妬けちゃった。わたしの真留君なのに!って…」
< 317 / 326 >

この作品をシェア

pagetop