推しとか恋とか青春とか。
だから、脈なしで諦めるって朱里は肩を落としていた。


その時に真留君が言ったんだよね。


"保証する"って。



「あれは池田の照れ隠し?と言うか、う〜ん……浜辺さんのことが気になってた証拠だよ」


「そうだったんだ?なんか真留君、恋愛の達人みたいだね?すごぉい」


「えへへ、そうかな?」


「さては、これまでの経験を活かして…?」



思えば、真留君の過去の恋愛談を聞いたことがない。


元カノ、とかいるのかな?……いる、よね。


いない訳ないか。



「真留君って、元カノさん何人いるんだっけ?」



それとなく聞いてみることに。



「1人だよ?中3の時に半年だけ付き合ってた子がいる」



遠くを見つめながらそう言った真留君の頭の中には、今間違いなくその元カノがいるはず。


それが悔しい…
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