推しとか恋とか青春とか。
…うぅ…ほんとかなぁ?


と疑いの目を向けると、いつもの笑顔が向けられた。



「その子とはすんなり別れたけど、ゆにとは別れられそうにない。ゆにだけは手放せない…これからもずっと僕だけのゆにで居てもらう」


「……どうしよっかな〜?」


「え?、」



かなり嬉しいことを言ってくれたけど、なんだか意地悪言っちゃう。


多分この感情って、あれに近い。


ほら、男の子が好きな女の子にちょっかい出すあれ。


真留君のことが大好きだから、意地悪言ってしまいたくなる。



「ゆに、僕と別れること考えたりしてるの?」



と眉を下げた真留君に笑顔を向ける。



「えへへ♪真留君、大好きだよ。これからもよろしくね?」


「…もちろんっ。こちらこそ」



そう言って笑った真留君は安心したように手を繋いできた。


真留君と別れるなんて、そんなの無理に決まってるじゃん。
< 325 / 326 >

この作品をシェア

pagetop