推しとか恋とか青春とか。
授業が終わり、先生が教室から出て行くと、真留君の周りには人で溢れた。



『紫波君すごーいっ』


『いつの間に勉強してたの?』


『見直しちゃった〜!』



女子に囲まれる真留君はどことなく嬉しそうに照れていて、いつもわたしに見せる笑顔を振り撒いていた。


なんだか真留君を横取りされた気分だ。


……っはぁ。


自分へのご褒美にイチゴオレでも買いに行くかな。


財布を持ち、教室から出ようとした時、学君に呼び止められた。



「彼方、」


「っ、学君…」



こんなところで呼び止めないで〜!!


…と思ったけど、今は真留君中心だから問題なさそう。



「補習組は抜けられたんじゃない?」



学君の声にハッとする。
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