Never Forget You
その後、吹田くんはそーちゃんに許可を得て色んな写真を撮っていた。

あっという間に祥太郎くんと交代になり、そーちゃんは勢いよく出ていった。

「ハアハア…」

祥太郎くんが珍しく何の一言も発せず、肩で息をしていた。

体感温度は…

想像出来ないくらい上がっているに違いない。

スーツを脱いで水を張っていた子供用プールに飛び込んで熱を取っていると

「きゃー!!」

睦海…

服のまま、一緒に入っちゃったよ…

「むっちゃん!!」

溺れそうになっている睦海を抱き上げて、ようやく祥太郎くんは笑顔を見せた。



あと6時間。

無事に走りきれますように…

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