Never Forget You
「いつか、子供達がそーちゃんや池田さんみたいにレースでバトるといいなあ」

帰りの車の中でそういう事を言うと

「ち…ちょっと、睦海にレースをさせる気?」

そーちゃんはむせた。

「うん。きっとこの子は速いよ」

私はぐっすりと眠っている睦海の頭を撫でて言った。

遺伝子は拓海くん。

育っている環境はそーちゃん。

考えただけでも最強じゃない?



「俺は睦海には乗って欲しくないよ…」

「えー、何で?」

「だって、危ないもん!!」



…自分が、その危ない事をしているのに。

私はおかしくなって大笑いすると

「うるさいよー、真由。
子供にはさせたくないの!!」

そーちゃんは少し拗ねた様子で運転していた。



こう見ると。

10歳年上には見えないな…
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