Never Forget You
片付けが終わって、二人、リビングでゆっくりとお茶をした。

今日はそーちゃん、仕事に関する事はせずに私の話に付き合ってくれた。

久々に色んな話をして。

気分はすっきり。



「…あの箱」

今までうんうん、と聞くのが専門だったそーちゃんが口を開いた。

「開けているのを見て、びっくりしたよ」

その言葉に私の鼓動が高鳴る。

「うん、…何となく大丈夫かなって思って」

隣に座っているそーちゃんを見つめた。

すごく穏やかな眼差しを私に向けていて、思わず息を飲む。

「もし、一生、見れなかったらどうしようって思っていたよ。
…少しは傷が癒えた?」

その言葉にハッ、とする。

今まで。

ずっとそーちゃんは見守ってくれていた。

「ごめん…」

私は呟いてそーちゃんに抱きついた。

「…何を謝る?
真由は何も悪くないよ?」



そーちゃん。

そんな風に言われると。

私は泣いてしまう…
< 67 / 163 >

この作品をシェア

pagetop