Never Forget You
「真由、ほら見て!」

川添いの桜並木で、そーちゃんはトラックを停めた。



今、ちょうど見頃を迎えている桜。

思わず声を上げた。

「綺麗ねー!!」

「だろ?いつも用事で出る時はここを通るんだ。
秋はまた綺麗な紅葉が見られるよ」

日々の忙しさに追われて景色の美しさなどに無頓着に見えるそーちゃんだけど、見る所はちゃんと見ていて、感受性の豊かさに驚く時がある。

そういうのに、ふと、ときめく。

「今度、ゆっくりと来たいね」

そーちゃんの言葉と同時にトラックは動き出した。
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