Never Forget You
第2戦はその2週間後に開催された。

今度は賢司さんがちゃんと見ていてくれる。

その安心感からか、今度は祥太郎くんが結果を出してきてGP250で優勝した!!

もちろん、Wエントリーでそーちゃんも走っていたけど、2位だった。



「完全にやられたよ」

と頭をかいたのはそーちゃん。

「あいつは天才だね」

ファンに囲まれている祥太郎くんを見て笑った。

どんなバイクでもバイクに体を合わせて乗る事が出来る。

天才の証だと、そーちゃんは言っていた。

「俺はあんな風に走れないから…
ちゃんとセッティングしないと。
多分、俺のセッティングでもあいつは走れるよ」

そう言って羨望の眼差しで祥太郎くんを見つめる。

…そーちゃんは努力型。

普通の人よりは才能があっても、どのバイクも乗りこなせる訳ではないから人一倍の努力がないとここまで来ることは出来なかった、と言っていた。

拓海くんも、祥太郎くんと同じような天才だった、と付け加えて。

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