green mist      ~あなただから~
 この状況って……
 どうしたらいいだろう……

 心臓がバクバクと動き出した。

 一度離れた唇が、もう一度重なると、全てを確認するように何度も何度も角度を変える。

 彼の手が、私の頬を優しく撫でた。

「こんなおじさんだけどいい?」

 おじさんだなんて思った事もない。私も女として認めてもらいたい。だけど、言葉に出来なくて、コクンと頷くことが精一杯だった。


 彼の唇が、首筋に落ちて来た。

 うわっ なんだろうこの感覚……


「香音とは、年も離れているし、俺なんかが相応しくないかもしれない。だけど、香音を大事にする。約束する……」

 彼の手が、Tシャツをたくし上げてきた。そのまま、胸の上に置かれた。

「そんなに緊張しなくていいよ。ちゃんと息をして」

 彼がふっと笑みを見せた。


 そんな事を言われたって、息なんてできない。覚悟はしていたけど恥ずかしいし、どんな顔していいかわからない。

 すると、すぽっとTシャツを脱がされてしまった。

 
 彼も起き上がったかと思うと、自分のTシャツをバッと脱ぎ捨ててしまったのだ。
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