冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

いや、全部私のせいなんだけど……。


「なんだ。俺に向かって何か言いたそうな顔をしているな。文句があるならテストが終わってからにしろ」


「ムッ。別に〜?」



じーっと伊織を見ていると呆れたようにため息をつかれた。その事にムッとしたけどここは何も言わずに我慢する。



「ほら、次の問題」


「はーい……」



この微妙な空気はなんだろう。どうしてこうなったんだっけ?


私は問題集を覗き込みながら、ここ数日間のことを思い出していた……。



***


「そういえばさ」


「ん?」



ある日の昼休み。


いつも通り瑠璃と一緒にお昼ご飯を食べていたら、ふと瑠璃が口を開いた。



「もうすぐで夏休みじゃん?橘くんとなんか約束したの?」


「……へっ?夏休み……?」



唐突に言われて一瞬何を言ってるのか分からなかったけどだんだんと理解しはじめる。
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