冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

「だけどその前にテストあるからな。赤点とったら必ず補習が夏休みにある。ちなみにウチの高校の赤点ボーダーラインは50点だ。お前、勉強してんのか?」


「……い、伊織!?」



頭上から鬼のような発言が聞こえて顔を上に向けるとそこには教科書を丸めた伊織が立っていた。


ま、まさか今の会話聞かれてた!?


どこからともなく現れた伊織に素っ頓狂な声をあげてしまった私。



「あ、そういえばテストあったわね」



そして瑠璃も思い出したようにポツリとつぶやく。



「え、て、テストってちなみにいつから……?」



テストの存在を知ってサーッと顔から血の気が引いていくのがわかった。


や、ばい。


テストの存在忘れてたぁ……!



「あ?お前、ほんとに忘れてたのか?今はテスト1週間前だ」


「うそー!全然勉強してない!どうしよう!瑠璃、教えてよ!」


「やーよ。私、自分の勉強で手一杯だもの。いつもみたいに橘くんに教えてもらったら?」
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