冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

問題がわからなくて、シャーペンをぐりぐりとノートにめり込ませる。


なんで、伊織は自分のことばっかりで私の気持ちを察してくれないの……?



「……でも、悪いことだけではないだろう?」


「あ、ちょっと……!」



シャーペンを握っていると、ふと軽くなる右手。


伊織にシャーペンを奪われた。かと思えば、私からノートを取るとサラサラと書き込んでいく。


コロン、と書き終わったのか、シャーペンを落とすと、トントンとノートを叩いた。


『ふたりきりで過ごせるのは悪いことか?俺は空音を独り占めできて最高だが』



「なっ、なっ……」



ノートの端っこに書かれていたことに赤面してしまう。だ、だって……。素直に気持ちを言われるとどう反応していいか分からないんだもん。



「これでも喜んでるほうだぞ?それに、いろいろ我慢してるし……」



言葉を失っているとボソボソと伊織が話す。
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