冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
「我慢?何を我慢してるの?」
聞き取りづらかったけど私の耳には届いていた。わけのわからないことを言うので聞き返したけどそれ以上は何も答えてくれない。
……嬉しいはわかるけど我慢ってどういうことだろう……。
「それくらい自分で考えろ。バーカ」
ぐるぐるとひとりで考え込んでいると伊織の声が耳元で聞こえた。
心地の良い低音ボイス。
私はびっくりして耳を押えながら口をパクパクとさせる。
「い、い、いきなり何を……!」
「お前の意識が足りないからだ。……そんなことは置いといて勉強するぞ」
「…………?」
私の意識が足りない……?
いや、なんでよ。それに、伊織なんか顔赤いし……。いったい何を考えているんだろう……。
「あー!わかんないのは勉強だけにしてよね!」
考えても答えが出なくて、むしゃくしゃした。思っていたことを口にすると伊織が不審なものを見るような目で見てくる。