冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
伊織の顔は真っ赤だった。
「無自覚なのもまた罪だな……。まぁ、頑張ったご褒美だ。コンビニ行こう」
「やった……!」
伊織の説得に成功!
これでまだ伊織と一緒にいることができる!
「じゃ、行くか」
「うん!」
サイフや、スマホをバックに詰めて、出かける準備は万端。
元々出かける予定はなかったので、サイフとかは家に置いてきたけどすぐに取りに行き、伊織の家の前で再集合となった。
こういうとこは便利よね。
「ん」
「え?ここ、学校じゃないよ?」
歩き出そうとした時、伊織が手を差し出した。
それを見て目をパチパチと瞬かせたけど、恋人のフリをする時の約束だということを思い出した。
でもここは学校じゃなくて家。
恋人のフリをしなくてもいいんじゃ……。
「俺が手を繋ぎたいだけ。文句はなし」
戸惑っていると少し強引に手を握って、引っ張るように前に出る。