冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

半べそをかきながら、このテスト期間のことを思い出していた。


テストのことを忘れていた私が悪いのは1番わかってるけどいろんな出来事がありすぎてそれどころじゃなかった。


伊織に勉強を教えてもらったけどスパルタ過ぎて全然ついていけなかったし。ましてや、伊織が隣にいるだけでドキドキして全く集中できなかった。



「それは仕方ないよね。忘れていた空音が悪い」


「そんなの私がよく分かってるよ!心の声を読まないでぇ……!」



悶々としていると心の声を見透かしたような言葉が振りかかってくる。



「まぁ、過ぎてしまったことはしょうがないじゃん。次、頑張ろ!」


「次なんてないよ……夏休みがかかっているテストだったのに……」



これで赤点をとったらどうしよう。


伊織と夏休み一緒に過ごせなくなっちゃう……。


高校生になってからのはじめての夏休み。伊織と思い出をたくさん作ろうと思ってたのにな……。
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