冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
「深く考えすぎだって。空音なら大丈夫だよ!」
あははと笑いながら、私の背中をバシン、と強く叩く。ジンジンと背中は痛かったけど瑠璃のその一言を聞いて不安な気持ちは少しなくなった。
私って単純だなぁ……。
「ありがとう、瑠璃」
「どういたしまして。ところでその橘くんはどこにいるの?教室にはいないみたいだけど」
「え?……ほんとだ」
瑠璃に言われて教室を見渡す。
いつもなら放課後になると同時に伊織が私のとこへ来るのに。
瑠璃と話していたせいか全然気づかなかった。
「どこいったんだろ……」
「橘くんのことだし、どーせまた女子に告られてんじゃないの?」
キョロキョロとしていると瑠璃がそんなイジワルを言ってきた。
「なっ、そ、そんなわけ……あるかも……アイツなら」
私と付き合ってるって設定なのに、そんなことあるわけないじゃん。と反論しようとしたけど自信がなくて反論できなかった。